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あしあと

    ちかい、人とヒト

    インタビュー15・川西小学校環境ボランティア

    町の子どもたちが通う、
    川西小学校の花壇をきれいに。

    インタビューの様子

    ― みなさまは、川西小学校の花壇を整備するボランティアだと伺いました。どのような経緯ではじめられたのですか?
    大塚校長:私が平成28年4月に川西小学校の校長に就任した当時、地域の方々にご参加いただいていたボランティアは登下校を見守る「みまもり隊」だけで、校外での活動でした。学校内でもみなさまの力をお借りしたいと考え、図書ボランティアと環境ボランティアを発足。地域コーディネーターである吉井さんにお声がけし、すでに幼稚園の環境ボランティアで活躍されていた竹村さんにも協力をお願いしました。
    竹村さん:当時の川西小学校は校舎や体育館は新しくてきれいなのですが、周囲の環境は決して良いものではなかった。それを外から目にしていたので、気になっていたんです。
    吉井さん:学校からの話を聞いて、最初の会合を行ったのが平成28年7月13日。同じ月の27日には学校関係者や地域の人たちと花壇の土を入れ替えました。知り合いにユンボやダンプを出してもらっての大掛かりな作業になりました。
    ― 美しい花が咲く今の花壇は、土台づくりから始まったのですね。
    竹村さん:荒れた土壌を平らにして、花を植えていきました。予算がないので種から苗を育ててね。環境に強くて、長期に咲く品種を選んで育てています。
    吉井さん:竹村さんは植物の専門家。彼がリーダーだからできるんですよ。
    ― それにしても最初の会合から2週間で作業スタート。そんな短期間でよく人が集まりましたね。
    吉井さん:そこが川西町の特長です。小さい町ですからね。
    竹村さん:地域の人は前を通ることが多いので、川西小学校の状況を見えていました。子どもたちが通っている学校をもっときれいにしたいという想いで、協力してくれたのではないでしょうか。

    美しく咲いた花をきっかけに、
    地域の人たちと交流できる。

    インタビューの様子

    ― 他の方々はどのような経緯で参加されたのですか?
    石田さん:学校からの募集案内を見て応募しました。自分の子どもが通っているし、お手伝いできればと思って。
    岡田さん:私も石田さんと一緒に参加しました。川西小学校の近くに住んでいて、先生たちが一生懸命に花壇のお世話しているのを知っていましたから。
    小西さん:私は川西町の広報誌からです。翌年に孫が入学する予定でしたし、お世話になる川西小学校をきれいにしたいと思いました。
    ― やはりお子さんやお孫さんの通う学校の環境を整えたいという想いをお持ちなのですね。
    中谷さん:それもありますが、私はもともと土いじりが大好き。土を触るとエネルギーをもらえるし、元気になれます。ボランティアは自分の楽しみとしても参加しています。
    福西さん:私も同じです。自宅で植物を育てているのですが思い通りにいかないことも多くて、いつも美しく花を咲かせている川西小学校の花壇に憧れていました。植物の勉強になるかな?と考えて参加しましたが、実際に竹村さんからいろいろ教えてもらえて、自分の家の花壇もきれいになっています。
    岡田さん:うちも花を植えるようになりました。道路に面している家なので通りを歩いている人から、声をかけられることもあるんですよ。今までは家の前を通り過ぎるだけの人だったのに、花をきっかけに知り合って、おしゃべりができるようになった。ボランティアのおかげですね。
    石田さん:みんなで手入れした小学校の花壇を町の人はちゃんと見てくれています。ゆっくり歩きながらフェンス越しに楽しんでもらえているのを目にしたときは、ボランティアをやっていて良かったと感じました。
    ― 花を通して地域の人と交流が生まれているのですね。
    吉井さん:川西町は小さな町なので、住んでいる人の顔が見えるし、人と人の距離も近い。ちょっとしたきっかけがあれば、すぐに親しくなれますよ。

    地域の人たちでつくった花壇が、
    川西小学校の誇り。

    インタビューの様子

    ― ボランティアをやっていて嬉しいことありますか?
    竹村さん:花壇が面しているのは川西町のメインストリート。多くの人が通ります。暮らしの中で目にする場所がきれいだと華やかな気持ちになるし、心が軽やかになるでしょう。見てもらうだけでなくて、“魅せられる”花壇をつくりたいと思うし、それができていることに生きがいを感じます。
    吉井さん:美しく整った環境で学習すると、子どもたちの心も豊かになると思っています。作業をしながら、子どもたちのやわらかくて明るい表情を見られるのが楽しいんです。
    石田さん:子どもたちも興味があるのか、休み時間に声をかけてくれることもあります。
    中谷さん:ボランティアメンバーとのおしゃべりも楽しいですよね。子育ての話をしたり、旬のお野菜情報を教えてもらったり。
    岡田さん:みなさんからの情報はとっても役立ちます。
    小西さん:今まで知り合えなかった若い世代との接点ができて、一緒に作業してお話していると元気になれます。
    吉井さん:それもあります。若返りますよ。
    ― 最後に今後の目標を教えてください。
    竹村さん:川西小学校だけでなく、地域への恩返しだと思ってボランティアに取り組んでいます。だから、今の花壇を維持していくだけでなくて、最高レベルの花壇にまで育て上げたいですね。
    大塚校長:地域のみなさまにつくっていただいている花壇は、川西小学校の誇りです。学校訪問のお客さまにも、「ぜひ見てください」と胸を張って紹介しています。